真冬の蛍-後編-

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「は、はい……じゃなくて!そういうことじゃなくて……」 なんで、急に…… 「別に俺がお前をなんと呼ぼうと勝手だろ」 そりゃそうだけどさ。そうなんだけど、 「南雲さん今までずっと呼んだことなかったくせに……」 「雅人サン」 「え?」 ちょっと待って、この人俺の話聞いてた?会話成立してないんだけど?? 「翔サン、亜狐」 「ちょ、なんのことですか?ちゃんと分かるように言ってくれないと……」 「俺は?」 あ、俺この人の言いたいこと分かっちゃった。 いやでも今更じゃない?ねえ? いやほんと、なんで今更そこ? 「な、南雲さ「違う」」 デスヨネー。 「いや、だって俺がなんと呼ぼうと勝手じゃ、な、い……デス、カ……」 仕返しと思って南雲さんと同じ言葉を返そうとしたら睨まれた。 怖い、理不尽。 「恭弥」 「っ!な、なんですか」
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