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軽く手を挙げハルキさんを見るとぴょこっと立ち上がり俺の近くまで来る。
「ありがとう!よろしくね」
髪の毛が揺れる度花のような甘い香りが漂う。
「あ、はい。よろしくお願いします」
「そうと決まればさっそくレッツゴー!」
俺の手を握って事務所から飛び出そうとするハルキさん。
「おい、待て」
そんな彼女の手を掴んだのは、いつの間にかデスクから立ち上がっていた悠一さん。
「なによー。あたし今からこの子と調査」
ぷくりと頬を膨らませるハルキさんに舌打ちをした後、俺と繋がれている手を引き裂くように離す。
「……俺も行く」
「え?うっそー!悠一が?あたしと一緒に!?」
「うるせぇ、さっさと出てけ」
蹴り出すようにハルキさんを事務所から追い出し、俺を振り返る。
「お前、悠季には近づくなよ」
「は?え、それどういう……」
そのまま階段を降りていってしまった悠一さん。
なんだよそれ……
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