天使の歌声

24/24
7604人が本棚に入れています
本棚に追加
/1045ページ
「恭弥くんの歓迎会の時」 僕の言葉にぱちくりと目を瞬かせて数秒。 「うそぉ……なんでわかるの……?」 「次の日の恭弥くん、ずーっと唇なでてたし、悠と2人きりになるの極端に嫌がったし、それに……」 僕が間を開けると亜狐もつられてつばを飲み込む。 「悠の機嫌がすっっっごいよかった」 「ああぁ~」 負けたのが悔しいのか展開が面白いのか複雑な顔をする亜狐。 「亜狐、雅人さん、何飲みますか?」 「「いつものお願い」」 亜狐と綺麗にハモってお互いに笑い合う。 そんな僕らを不思議そうにみんな見てくる。 「2人とも楽しそうですね。なんかあったんですか?」 キョトンとしている恭弥くん。 僕らはお互いに顔を見合わせてから人差し指を唇に当てる。 「ヒミツ」 「ナイショだよ~」 首を傾げる恭弥くんにまた笑いが零れてしまう。 こう見えてちゃんと応援してるからね、僕ら。
/1045ページ

最初のコメントを投稿しよう!