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各々が調査に行ってる間、俺はもう一度じっくりとテディベアを観察する。
きっと、この子は……
「いい気にならないでくださる?」
俺の思考に割り込んできた刺々しい言葉。
「何か用ですか?東さん」
しらっと言葉を返す俺の態度が気に触ったのかキッと睨みつけるようにして近づいてくる。
「なんでっ!なんであんたみたいな!ちょっと感知能力が高いだけの男がっ、悠一様に選ばれるのよ!!!見えることの何がっ!聞こえることの何がそんなに偉いのよ!!!私の方がずっとっ!ずっと前から悠一様のことが……」
げっ、な、なんで!?
泣くなんて聞いてないぞ!?
「あ、や……な、泣かないで……?」
こんな風に泣かれるなら怒鳴り散らして殴り飛ばされた方がいくらかマシだ。
「触らないで!!」
肩に触れようとした手を思い切り払い飛ばされる。
「貴方なんかに、絶対に負けないんだから……!」
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