心の居場所

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「おはようございまーす」 土曜の朝、段々と暖かくなってきた気温にぽかぽかしながらいつものごとく出勤する。 「おはよう、恭弥くん」 外寒い?と問いかける雅人さんに首を横に振る。 「肌寒いですけど歩いてるとぽかぽかします。まだ誰も来てないんですか?」 「亜狐と悠はまだだよ。翔はいつも通り、ね」 また朝っぱらから走ってんのかあの人は。 引き気味に笑いながらもあの筋肉はちょっと羨ましい気もする。 俺も筋トレしようかな。 「おっはよ~」 そうこうしているうちに亜狐が事務所の扉を開ける。 「あったかくなってきたねえ~。僕すこし遠回りして来ちゃった」 ほわほわと嬉しそうに笑う亜狐の気持ちも分からなくない。 「あれ~?ゆーちゃんまだ来てないの?」 「確かに、遅いっすね」 いつもは俺らと同じか、少し早く来てるはずなんだけどな。 「寝坊でもしてるのかな」 冗談めかす雅人さんに俺たちも笑う。
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