あの日の言葉

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「恭ちゃーん」 「お前からの依頼は受けないからな」 学食でカレーを食べる俺に近づいてくる宗介をバサりと切り捨てる。 「まだ何も言ってないじゃん!!」 「お前が人の多いところでわざわざでかい声出して俺を呼ぶ時は大概なんかやっかいな頼みがある時。こういう場所で俺が強く出られないのを知ってるからな」 「うっ……」 「んで、だいたい俺に頼むことと言ったら提出期限ギリギリのレポートか幽霊関係。レポート提出はこの前終わったばかり。消去法で考えて厄介な依頼の可能性が高い。当たりだろ?」 「もー!!そーゆーとこ最近南雲さんに似てきたんじゃない?」 むうっと頬をふくらます宗介にため息をつく。 「話くらいきいてくれてもいーじゃんー」 「依頼なら悠一さんに直接言え」 判断基準は俺にはないし二度手間になるなら宗介が悠一さんに話せばいい。 「そんな依頼するほどじゃなくて、恭ちゃんが一目見てくれればいいことだから……」
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