あの日の言葉

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「あなたが、葉山さんを守ろうとしたから俺達はあなたを見つけられた。だから今回の謎が解けたんです」 圭さんが霊障を起こさなければ浅野さんだって依頼をしようとは思わなかっただろうし、そうなっていたら葉山さんを助けることは出来なかった。 「葉山さんを守ったのは、あなたですよ」 『…………見つけてくれたのが、貴方達でよかった。これでもう、思い残すことはありません』 葉山さんから離れようと体を揺らした圭さん。 「圭ちゃん!待って!!」 スカートの裾をギュッと握りしめ、まるで迷子になった子供のように、こぼれ落ちそうな瞳に涙をいっぱいためている。 「圭ちゃん、お願い……いかないで、……いっちゃやだよ……」 そんな姿を見て、手を伸ばそうとした圭さんは葉山さんに触れる直前にびくりと肩を揺らして眉間にシワを寄せる。 彼も分かってるんだ。 それ以上手を伸ばしてしまえば、もう2度と触れあうことが出来ないと思い知らされてしまうから。
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