あの日の言葉

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「……っ、……???」 だけど予想していたことは何ひとつ起こらなくて数秒の沈黙のあとそっと目を開くと、したり顔の悠一さんと至近距離で視線が交わる。 「お仕置き、何想像したんだ?」 含み笑いと少し甘めなその声に顔がかぁっと熱くなる。 「んなっ!?べべ、別にそんなんじゃ……!!!」 慌てて体を離そうとしたのに二の腕を掴まれて更に距離がつまる。 「……エロガキ」 耳元で囁かれたその言葉に羞恥がどんどんつのっていく。 「ばっ……か!!!!悠一さんのばか!!もう知らない!!!!」 大声を出す俺にみんなの視線がわらわらと集まってくる。 「……そうやってギャンギャンしてる方がお前らしくていい」 なおも喚き散らそうとした俺の頭をポンとなでて亜狐の所に行ってしまう。 「っ、!」 悠一さんの言う通り、圭さんの影響が抜けてなかったのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。 けど、 「亜狐、砂糖とミルク」 「ゆーちゃんブラックじゃないの~?めずらし~」 「たまには甘いのも悪くねぇだろ?」 やっぱりこの人には敵わない。
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