幻影の誘い-前編-

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「……汚れた部分は俺が請け負えばいい」 「そんだけの覚悟があるなら仕方ないね……って言ってあげたいところだけど、今回ばかりはごめんね。事件の話をするのに必要なことなんだ」 紫の瞳を揺らめかせて眉を下げるエディさんに、悠一さんも押し黙る。 「……悪魔の召喚にはかなり複雑な手順が必要で、しかも上級悪魔になればなるほど必要なものも手順も増えるんだよ。けど、どんな悪魔も手っ取り早く呼び出せる方法があるんだ」 真っ直ぐな紫の瞳に吸い込まれそうになって思わずゴクリとつばを飲み込んだ。 「手っ取り早い、方法とは?」 躊躇うような声色の翔さんの問いにゆっくりと1度瞬きしてから口を開くエディさん。 「人を生贄として使うこと」 「い、け…にえ……?」 「悪魔召喚の陣の中で生贄を殺すの。正確に言えば断末魔の叫び声が悪魔を呼び出す。だから出来るだけ苦しみや恐怖を与えるようなやり方で……」 ゾクリ、と首筋が凍るような感覚。
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