幻影の誘い-前編-

10/24

7633人が本棚に入れています
本棚に追加
/1045ページ
「それは?」 「ファントムからの招待状、電子媒体と手紙が入ってた。媒体の中身は……みない方がいいと思うけど悪魔召喚の様子が無修正で何個か。手紙にはこう書いてあったよ。"平和で腑抜けた世界に相応しい刺激的な遊戯を考案しました。是非ご一緒に"だって」 わけが分からない。 けど、まるで氷水をかけられたかのように体の芯がヒヤリと震える。 「と、いうことなんだけど……」 チラリ、と視線を交わらせた波多野さんとエディさん。 「改めて、悠一の力を借りたいんだ。僕らの頭脳として指示をして欲しい」 「無茶苦茶なのは分かってるけど、ユーイチだけなんだよ。ファントムに対抗出来るのは……ボクらじゃ手のひらで転がされて終わりだよ」 「…………仕方ねぇ、受けてやるよ」 少し長めに息を吐いたあと、本当に仕方なさそうに告げる悠一さん。 「へ、本当にいいの……?」 「んだそのあほ面。お前らが頼んできたんだろ」 「いや……こんなにすんなり受けてもらえるとは思わなくて……」 きょときょとと目を丸くさせる2人の顔はまさに鳩が豆鉄砲をくらったよう。
/1045ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7633人が本棚に入れています
本棚に追加