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「そこまで話きいて断るなんざ寝覚めが悪ぃこと出来るか。それに、」
らしい顔つきでニヤリと笑う悠一さん。
「アイツとはそろそろ決着をつけねぇとな」
「ヤッタ!!ジンと2人でユーイチの同情を誘うような話し方練習しといてよかったね!!」
「うーん、事実なんだけどそれは言っちゃダメなやつじゃないかな」
ぴょんぴょん飛び跳ねているエディさんとくすくす笑う波多野さんに張り詰めていた空気が一瞬緩む。
だけど、
「協力するのは俺だけだ」
悠一さんのその言葉でピシりと再び張り詰める。
「あんなクズと関わってもろくなことねぇ」
「そう言うと思ってた。大丈夫、他のみんなは無理に来てもらわなくても……」
その言葉をさえぎった突然の着信音に思わずビクリと反応してしまう。
「はい、南雲霊障探偵事務所です」
たまたま近くにいたので受話器を取る。
『初めまして、南雲くんはいるかな?』
同じくらいの年にも感じるし、すごーく年上な感じもする、不思議な声。
「はい、少々お待ちください。悠一さん、電話です」
「…………」
無言で受話器を受け取った悠一さんはそれを耳に当てゆっくりと言葉を発した。
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