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「随分久しぶりだな。寂しかったぜ、ファントム」
「っ!」
「雅人」
「分かってる」
カチリとボタンを押してスピーカーに切り替える雅人さん。
『いやあすまないね。こちらも準備でバタバタしてしまって……寂しい思いをさせてしまったお詫びといってはあれだが、今回私の新しい屋敷に君を招待させて頂こうかと思って』
「あぁ、その招待状さっき受け取ってな。随分趣味のいいプレゼントもつけてくれたみてぇだな」
『気に入ってもらえたかな?あれは数ある私の実験の中でも最高傑作というに相応しいものでね』
ギッとまるで受話器の向こうの人物を睨みつけるかのように眼光を鋭くする悠一さん。
「御託はいい。今回は何が目的だ」
『そう急かさないでおくれよ。私は君との会話も楽しみたいのだから』
クスクスとスピーカーから聞こえる声は掴みどころがないなんともいえない雰囲気を感じる。
『パーティを開こうかと思ってね』
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