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『日時は5日後の土曜の15時から。場所は君のところの優秀な研究班の子達が映像からわりだしてくれてるんじゃないかな?入口は常に開きっぱなし、フリーなパーティだから何人お友達を連れてきても構わないよ。ただ、ひとつだけお願いがあるんだ』
姿は見えないはずなのに、頭の中に鮮明に浮かび上がる三日月のように歪められた口元。
『ぜひ、君の新しい仲間にも参加して欲しいんだ。パーティ中に開催する遊戯にね』
「……何が目的だ」
『やだなあ。純粋に君の仲間にも楽しんでほしいだけだよ』
「断る、と言ったら?」
『そうだねえ……』
少しの沈黙の中パサパサと紙をめくるような音が小さく聞こえる。
『例えば、だけど……君の部下……柳瀬、恭弥くん』
「っ!!!」
突然名前を呼ばれみんなの視線が突き刺さる。
なんで、俺の名前……
『20歳、大学3年生、教育学部……そうだね、あとは……っと、へぇ、合気道有段者。実家から上京してきて一人暮らし……お、かわいい顔してるねえ』
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