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「だけど……せっかく上がってきた気分をぶち壊しちゃって本当に申し訳ないんだけど、僕が言わなきゃきっと悠は言わないだろうから……」
「……、なんですか？」
逸らされた雅人さんの瞳がもう1度ゆっくりとこちらを向く。
「今回、狙われてるのは恭弥くんだと思う」
俺が……？どうして、
「ファントムは人が壊れていくのを見るのが好きなんだ。怒りや憎しみで人の道を外れて悪魔に魂を売った人間が……壊れていく姿が」
「……それと、俺になんの関係が……」
「あいつが今1番壊したい人間は、きっと悠だよ」
「っ！？」
「……あそこまでこっちの情報が漏れてるなら、悠と恭弥くんの関係がバレててもおかしくない。悠を追い詰めるのに一番手っ取り早いことは、恭弥くんに何かすることだからね」
「……そんな、俺……」
好かれてる自信はある。
けど、俺がどうにかなった所で悠一さんが人の道を外れるほど壊れてしまうとは、どうしても考えられない。
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