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「……恭弥くんはね、きっと自分が思ってるよりもずっとずっと、悠の心を支えてるよ。それこそ、君がいなくなったら簡単に崩れてしまうくらいに」
「雅人さん……」
「余計に怖がらせるようなこと言ってごめんね。でも……僕らじゃもう、恭弥くんの代わりは出来ないんだ。僕も全力で君を守る。だから、恭弥くんも無茶はしないで」
「……、っ、はい」
にっこりと笑んだ雅人さんは俺の頭をひとなでして、片付けを再開した。
「じゃあ僕ら帰るけど、戸締りしっかりね」
「あぁ」
「雅人さんたちも気をつけて」
「きょーちゃん、ゆーちゃんまた明日ね~」
「お疲れ様でした」
ぞろぞろ連れ立って帰っていった雅人さんたちを見送ると途端に事務所が静まり返る。
「お前もうシャワー浴びたんだろ、さっさと寝ろ」
「寝ろって……まだ10時っすけど。俺は中学生かなんかですか?」
「言ったろ。飯食って寝て、明日に備えろって」
グイグイと背中を押され仮眠室に突っ込まれる。
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