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「どーぞ」
「ん」
入れてきたコーヒーを手渡し自分の分のホットミルクを持って、どうせ寝れないだろうと思いながらも仮眠室に戻ろうとすると、
「おい、」
とんとん、と自分の隣を叩く悠一さん。
なんだよ、さっきは寝ろって言ったくせに……
なんて文句は飲み込んで隣にゆっくり腰かける。
「何してるんですか?」
「……ヤツとやり合うための作戦」
「えっ!?これ、全部……?」
ごちゃごちゃしていてよく分からないけど、開かれてるファイル数と詰め込まれた文字や図は生半可な量じゃない。
「半端な策は通用しねぇ、アイツが練りに練った数年分の策を、せめて予測しておくことくらいしねぇとな」
バキバキっ、と首を鳴らしてコーヒーを啜る。
「できます、か……?」
「心配すんなって、言ったろ?」
その言葉と同時にブワッと広がる白。
「ちょ、なんですか、それ」
半ば強引に自分が着ていた白衣を俺の肩から被せる悠一さん。
「風邪でも引いたら元も子もねぇだろ」
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