幻影の誘い-後編-

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つまりは暗証番号を聞き出してからひとつずつ入力して当たりを探さなきゃならないってことか。 時間ぎりぎりだったらやばいし入力機器をあとふたつ見つける作業も追加ってことだ。 『どうする?悠一』 『……ちょうど1時間だ。ここからは作業を分ける。予定通り翔、恭弥、お前らは生贄の捜索。雅人達と波多野達、お前ら4人は継続して暗証番号の入手』 『それじゃ僕のとこの子達が入力機器の捜索だね。遠野、水瀬、頼むね』 了解しました、という2人分の声のあとまた通信が切れた。 「恭弥、行くぞ」 「はい」 人が溢れかえるホールを背に、俺たち2人は長い廊下を歩き始めた。 「どこから探す?」 ちらほらと人が通り過ぎるだけの静かな場所で一旦立ち止まって考える。 「エディさんの見解だと広い部屋に特大の召喚陣を作って一気に召喚する方法だと思うってことでしたよね?」 「あぁ、100人をひとりずつやっていたら何時間もかかってしまうらしいからな」
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