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「じゃんけん、ぽんっ!……うわぁぁぁ!!!」
「やった~!」
「今日の買い出しは恭弥で決まりだな」
自分の右手をぐぬぬ、と睨みつける。
「……分かりましたよ、メモください」
雅人さんからメモとお金を預かり意を決して事務所を飛び出す。
「いってきます!」
「あっちぃ……」
ジリジリ照りつける日差しを浴びて額に汗が流れる。
指にくい込む買い物袋の重みにうんざりしつつエアコンの効いた事務所に足を進める。
「…………て、名前……の……」
「ん?」
ビルの隙間の路地から聞こえる声を不審に思って覗き込む。
その先にいたのは学生服姿の少年と黒い靄。
あれ、まずいだろ……!
「何してんだ!逃げるぞ!」
少年に迫っていた靄から引き離すように腕を引き路地を飛び出した。
「っはぁ……!君、だいじょう、ぶっ!?」
「あ、もしもし。おまわりさん、急に変な人が……」
「ちょっ!?ストップ!!!!」
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