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ドンっと両腕を先輩の両脇に置いて間近で問い詰める。
ビクリと先輩の体が震えた
「じゃあ何で俺の事いっつも付け回すんですか。ぶつかったこと怒って俺に嫌がらせしてるんじゃないんですか?」
恐れを知らぬ俺。頭に血が上ってあまりの暴挙に出てしまった俺。もう引き返せません。殴られたらどうしよう!!!!
冷や汗タラタラで先輩に詰め寄る。
うつむいた先輩の顔は見えない。
「タカオ先輩?」
名前を呼べばふるりと先輩の体が震える。
?
それと何処からともなく聞こえてくる荒い息遣い
はあはあとだんだん凶暴さを増していくそれは言うなれば獣特有のそれ。
でも出しているのは明らかに俺の目の前にいる辛うじて人間の先輩で。
「た、たかおせんぱ」
言い終わる前に俺の視界は反転した
「え、?」
天井の白。
と、
視界に映る明るい色。
先輩の、色。
脱げたフードから出てきた目がチカチカするほど明るい色。
あ。
脱色しすぎて結構傷んでるなあ
なんてどうでもいいことをぼんやりと考える俺。
正直キャパ超えました。
ソファの上で俺の上にタカオ先輩がいます。
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