241人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ~あ。気になって今日眠れない~」
ずっとぐだぐだ言いながらついてくる沙耶をシカトしつつ、玄関に向かう。
「そんなに知りたきゃ自分で聞けよ」
「だって~。かっこよすぎて喋れないんだも~ん」
なんだそれ。
沙耶は、アタシが昼休み中に化学準備室に行った時、「如月先生」に年齢と彼女の有無を聞いてこなかったことをあれからずーとぐちぐち言ってる。
もう放課後なんですけど。
まぁ、年齢はアタシも気になるところだけど……。
年上なんだろうけどさ。
彼女は……どうだっていい、そんなこと。
でも、彼女がいるのにアタシにあんなことしてるんだったら、人間のクズだし女の敵。
それを考え出すと、胸の奥がチリチリしてくる。
ムカつくから頭から抜いて、玄関に向かった。
今日こそ、如月が車で待ってる。
最初のコメントを投稿しよう!