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全身を衝撃が走った。
こいつ……俺がラノベ作家をやってることを知っている?
1996年11月3日に生を受け、0歳から17歳までは中略、高校三年になった18歳で書き始めたライトノベルが、奇跡の大ヒットで賞を取っちゃったっていう俺の経歴を………
……ただしそのラノベの中身が中身なので誰にも話せず、ペンネーム『淀川乱歩』で23になった今も密かに作家を続けていることは編集長しか知らない筈の俺の経歴を…………!
「お、お前何故それを知っている?!」
「何、二回もおんなじこと言わせんの?だから、私はシャーペン。
あなたの書いた原題『Re:とある俺の妹が中二病でも友達がいないわけがないところから始めるこの素晴らしい異世界生活に祝福の超電磁砲を!』の原稿を書き上げたーーー」
「ーーーうぉぉぉぉぉぉぉ?!何で、何で処女作の一番最初のタイトルまで知ってるんだ?!編集長に『露骨にパクりすぎ』って言われて却下されたあのタイトルを?!」
「だから、私はシャーペンなんだって!当然、内容も全部覚えてるよ。
んーと、そだねー、例えば……主人公が死にもど」
「違う、違うよ?それじゃないんだよ?それとは違う。俺が書いたのはデッドアンドリターン。似て異なるものだったんだよ?インターネットショッピングサイトアマゾヌのレビューに散々パクりって書かれまくったけど、それは違う。
あの有名な死に戻るツンツン頭はセーブポイントまで戻るけど、俺のは最初の最初まで戻るからーーー」
「『最終巻だと思っていたら振り出しに戻って作者殺そうかと思った』ってレビューがついたんだよね!『異次元級の引き延ばし』とか『金の亡者』とか言われて、最新刊の星評価は驚異の0.3!」
「お前、マジでシャーペンなのか?
それが俺の作品だというのは親でも知らないはず………!」
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