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「だめ…だ…!」
穿の苦しみながらも無理をして叫ぶ声が頭に響く。
穿の声が聞こえた瞬間、紫乃は母親の後ろにいる穿を見た。
紫乃の力が深淵なる負に満ちた瞬間、穿は完全なる怨霊となった。
紫乃にも何故か分かった。
鎖が穿に巻き付く。
穿は辛そうに苦しむ。
すると一瞬にして姿を消したのだった。
紫乃にはなにが起きたのか分からず家から飛び出した。
そして誰もいないマンションの屋上へと上がり、名前を叫んだ。
「穿!穿!!何処にいるの!?」
するとローブのような青のワンピースを着たあの占い師背後から現れた。
無感情な顔で紫乃を見る。
そしてそのまま何も言わずに姿を消したのだった。
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