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術者は雪華の言葉に怯え、混乱状態となった。
「だ、誰?!」
「わらわが何者かわからぬ術者など、たかが知れている。さしずめわらわが神を名乗ったとしてもそなたなら気付く事なく信じるのだろうな。」
術者の混乱時にアキは術を破る。
突如白髪の狐、千生が現れ、殺気立たせたまま術者目掛けて薙刀を振りかざした。
アキがそれを制した。
「止せ!相手は人間の子娘だ。」
術を唱え彼の脚を呪縛する。
術者は怒りと嫉妬を含ませてその場から逃げていった。
「紫乃!目を覚ませ!」
アキは必死に叫んだ。
事の成り行きを見守っていた穿はアキの拘束を解き、一瞬だけ紫乃を哀しみの含んだ眼差しを向けた。
そしてそのまま術者の元へと消えていった。
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