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後日、いつものように幽界の家に行くと畳の部屋の一室にアキはいた。
茶色の卓上で静かに写経をしている。
紫乃はアキの背後に置かれていた座布団の上に座る
「今日の講義はね、幽界について詳しく説明していこうか。」
アキからはネガティヴな思考の排除の習慣や考え方を学び、紫乃が次第に安定してきたので次のステップとして知識を身につけさせようとしているようだ。
「あき先生、お願いします。」
「といってもね、私も其処まで深く研究しているわけじゃ無いから細部に至るまでの説明が出来ないのだけれどそれでもいいかな?」
「大丈夫。」
「まず、広義から説明していくと、この地球というところは物質界、幽界、霊界に分かれている。
幽界はね、異界とか精神世界とも言われている。
よく混同されがちだけれど、幽界と霊界は別物だということを紫乃ももうわかっているね?」
紫乃は静かに頷く。
「更に言うと地球の外、宇宙には太陽神界、宇宙神界がある。
其処については中々説明が難しいから後で説明する。
話を戻すと、霊界はね、上から下までの様々な霊格のレベルの魂がそれぞれ同じレベルの者同士で層を成して集まって形成されているという事。
其処には肉体も幽体も存在しない。霊的物質のみ存在する。
あまりにも悪事が過ぎる者達は霊界の下の地獄に似たところへと落ちる。
1度堕ちてしまうと中々這い上がるのは難しい。
物質界とは主に現界の事。物質界は様々な上から下までの霊格の魂達がごちゃまぜに集まり、ぶつかり合う場所だ。
幽界とは霊界と現界の中間地点のようなものかな。
どちらかと言えば物質寄りとも言える。
例えるなら幽界の物質はガス、現界の物質は固形物でできていると考えると容易だろう。
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