再び出逢うは波瀾の夜明け

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「お前なんか弱いくせに、何も知らないくせに、うぜぇ。 俺は強い者に従う。 可愛くて力もあるあいつが今は俺の主人なんだよ。 お前なんかよりよっぽどいい。 お前なんか興味すらない。」 冷たい視線が見下ろす。 「せ…ん…。」 泣きたくなんかないのに嫌でも涙が伝う。 それでも私は…あなたの事が…好きで…。 ごめんなさい。 …穿。 穿は舌打ちし、紫乃を起こして風の刃で突き飛ばした。 紫乃は全身に傷を負う。 「失せろよ。お前は俺の猫被りに騙されてただけ。あれは本当の俺じゃない。お前のごっこに付き合ってやっただけ」 穿… せん… ごめん…。 ごめん…ね。 嗚咽を漏らすように泣く。 もう私は私をやめたい。 私なんかいらない。 私という意識を手放したかった。
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