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紫乃にもアキにも結局助けられたな。
イツキは目を閉じた。
野狐であるあの女が最後に、言っていた。
「グリーンの髪の彼、今はあたしらの側に居るわよ。
毎日近くのバーで飲んで夜遊びしての繰り返し。
助けたければあのお嬢さんを連れてくるのね。」
イツキは紫乃には言わなかった。
代わりにアキに告げた。
アキが動くというからには安心だろう。
紫乃は何処か無知で頼りないところがある。
彼女に言うのは躊躇われた。
そんな時、紫乃とアキが自分のもとに訪れた。
だが、何やら緊迫している様子だ。
「二人共、どうしたのだ?」
「イツキ!ちょっと今ゴタゴタしてるかも。」
紫乃が余裕なく答える。
「あ、やっぱり彼が来たね」
アキぐそう言うか否や突如男が現れた。生きた人間だ。霊糸が頭から繋がっている。
背後には中国の武将の様な姿をした者が何人か立ち構えていた。
「巫女さん!見つけたよ。やっぱり異界を行き来しているんだね。此処で決着をつけようか。
その蛇を除霊する」
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