第1幕『璃乃』

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(卯)「荷物はコレだけですか?」 「は、はいっ。 奈々生さん…お義母さんから身の回りの物だけで かまわないから、と言われて…」 (卯)「ええ。貴女の部屋は、もう用意できてますよ」 『卯月』と名乗った『義兄』は 私の荷物をヒョイと軽々と持ち上げ 部屋の中へ入れ私を招き入れた。 部屋の中もメゾネットタイプになっていて 男性ばかりが住んでるとは思えないほどに 綺麗にされていたシンプルな部屋だった。 (ココは…本当に日本ですかぁぁぁあ!?) (卯)「他の『兄弟達』は、今、出払っているので 夜には集まると思いますので その時にでも、あらためて紹介させていただきますね」 (そうだ…。他にも『兄弟』が居るんだった。 どんな人なんだろう?ちょっと…怖いな…) (卯)「どうかされましたか?」 ずいぶんと丁寧な話し方をするのを見ていると ヤッパリ、長男なんだな。と、思わせる。
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