368人が本棚に入れています
本棚に追加
/508ページ
(卯)「このマンションは『細波家』の所有する物で
『細波家』が使ってるのはココから下、3階までです。
中から繋がってるようになってます。
各階にお風呂も付いてますから安心して下さい。
それから………」
卯月さんの丁寧な案内は続いて
ようやく私の部屋に辿り着いたみたいだった。
(卯)「こちらが璃乃さんの、お部屋になります。
女性なので内側から鍵がかかるようになってますので
安心して下さいね?
他の兄弟達の仕事の都合もあり壁は防音になってます。
璃乃さんもチェロをお弾きになられるのですよね?」
「あ…は、はいっ」
(卯)「ですから、気兼ねなく弾いて下さいね?」
「ありがとうございます!」
(卯)「いつか…聴いてみたいですね」
「そ、そんな…っ。
人に聴かせられるようなものじゃないですよ!」
(卯)「クスッ。そんな謙遜を…。
お父様から聞いてますよ。お上手だと…」
(あの人は…また、よけいなことを…)
(卯)「では…私は仕事なので出かけますが
鍵はこちらになりますので…」
最初のコメントを投稿しよう!