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水族館につくと、大きな水槽の前でイワシの大群を見て、
「綺麗ー!」
と言った彼女。
俺は、「美味しそう。」って言ったら、
「それは、ここでは言っちゃダメでしょ。」
って、つっこみ入れて、笑った。
その後も、たいして面白いこと言ってないのに、俺の言葉に、ケラケラ笑ってくれた。
ショーを見たり、ご飯を食べたりして、館内を一周してから、
ショッピングセンターを周ったり、
彼女が見たいという雑貨屋にも立ち寄ったりして、
イタリアンレストランで夕食を食べた。
些細なことでも笑ってしまう、そんな彼女といると、俺も楽しくて、
彼女と過ごす一日は、あっという間に夜になった。
一人暮らしの彼女を、あんまり遅くに帰すのもよくないと思って、駅に見送る。
専門学校の俺たちは、
「じゃあ、また明日!」
と高校生のカップルのように駅で見送って別れた。
ちょっとは、もう少し深い仲になれるかなっていう期待もあったけど、
「一緒にいられるだけで幸せ」って言ってくれて、
手を繋ぐだけで照れてる彼女をみたら、
それ以上は、何も出来なかった。
だけど、一緒に過ごして、見送っても、
またすぐに彼女の顔を見たくなった、
またすぐ会いたい、もっと一緒に過ごしていたかった、そう思った。
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