第一章

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高校に入って、数ヶ月経ったある日、 名前も知らないし、話したことあるのかも微妙な女の子に、 「好きです。付き合ってください。」 って、いきなり告白された。 俺は、本当に人の顔や名前を覚えるのが苦手で、むしろ興味のない子など、まったく覚えられない。 まぁ、胸は、そこそこデカいし、 顔も、よく見たら…まぁまぁ可愛いのかもしれない。 でも、なんか、ぶりっ子っぽい雰囲気の女は、苦手だ。 というか、話したこともあるのか、ないのか、分からない。 そんな子に、いきなり、付き合ってって言われても、 俺の何を知って好きだといってくるのか? 見ためで判断してるのか? 全然意味がわからない。 正直、女なんて面倒くさい。 女の身体に興味がないわけでもないが、付き合う、とか、 俺にはそんな面倒くさいこと無理だ。 「ごめん!…付き合えない。」 高校に入って、周りの奴らが女の子と付き合いだしても、 俺は趣味のギターや釣りをしてる時間の方がよっぽど楽しかった。 そのあとも、高校3年間で、数人に告白されたが、全てお断りさせてもらった。 告られたところを見ていた男友達には、 「おまえ顔だけはいいからなー、 羨ましいわ!あの子可愛いのに…もったいない!やるだけやって別れればいいのに…。」 なんて、言われたけど、 俺には、よく分からない女を抱くなんて、気持ち悪い。 愛のないSEXに動力を使うくらいなら、自己処理でじゅうぶんだ。 卒業式の日、ボタンを欲しいと言われた女友達は、すでにそんな目で見れない仲間のような関係だったし、なんで俺なんかのボタンを貰いたいのか謎。 結局、誰とも付き合うことなく、 高校時代を過ごして、そのあとは医療系の専門学校に入学した。
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