第一章

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「お前が気になってた彼女に、告白されて付き合うことにした。」 ヤツに、一応、報告する俺。 「やっぱりなー。お前の事、聞かれてたから、そうなるとは思ってたー。俺、なっちゃん狙いに絞るから、別に気にしなくていいからー。」 「いや、別に気にしてないけど…。」 お前は、可愛い女なら誰でもいいんだろ…、そんなやつに、やっぱり彼女は渡したくない。 って、…でも俺も…、 …………………俺なんかでいいのかな? 何故、…いつ俺なんか、好きになった? 俺も何故、 「いいよ、よろしくね!付き合おう。」 なんて言った? 今までだったら、 彼女作るなんて面倒くさいこと、 意味がないと思ってたはずなのに…。 少なくとも、今までの俺と違うのは、 彼女に告白されて、嬉しかったのは事実だ。 それに、初めて、傷つく顔を見たくない、そう思った。 「付き合おう。」 そう言ってしまった以上、 彼女を悲しませるようなことは、したくない、そう思った。
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