第一章

8/14
前へ
/19ページ
次へ
何度かデートする中で、 彼女は、俺をいつから好きになったのか、そんな話をしてくれた。 俺の存在をだいぶ前から、気にしてくれていたんだと…。 俺を初めて見た第一印象は、 こんな爽やかなイケメン見たことない! って思った! と、そう言った。 言うほど、俺は爽やかでもなければ、 言うほどイケメンでもないと思うが、 それで彼女が、この顔を気に入ってくれたら、 それならこの顔でも良いかなって思うことができる…。 俺の第一印象は…、食堂で初めて対面して、目が合った時のことだ。 第一印象?というより、第一発見だな。 あの時は、俺は彼女をどう思ったかな…?? 俺が、あの時どう思ったかより、 そんなことより俺を見た彼女のこわばった笑顔の方が、印象的だったことを思い出す。 最初に存在に気づいたのは、あの時の食堂だったことを正直に話す俺ー。 「あの時は、…初めて目があって、 緊張しすぎて、すごくドキドキしちゃって…。 今も、緊張するけどね…、 でも、今は、一緒にいれるだけで、すごく幸せ…。」 うるっとした瞳で見つめられて、そんな事を言われたら、 恥ずかし気持ちと同時に、 今すぐに抱きしめてキスしたくなるけど、 「一緒にいるだけで幸せ…。」 そんな事を言われたら、ビビらせちゃいけないんじゃないかって、 何も手が出せなくなるじゃないか…。 それにしても、女ってやつは、こーゆーことを平気で言える生き物なのか…?
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

369人が本棚に入れています
本棚に追加