迂回。

8/15

426人が本棚に入れています
本棚に追加
/164ページ
 「…晃は、優衣の事…好きか?」  「…球技大会、決勝戦の後半全然ボールこなかっただろ。…俺、わざと律にボール回さなかったんだ」  晃の言う通り、確かに後半全くボールに触れられなかった。  …と言う事は、『しんどい』と言いながらも晃はまだ…。  「…優衣の事、好きだけど…一緒に居るの、正直辛い。だけど、優衣まだ怪我完治してないし、これ以上悲しい思いさせられないだろ」  自分だって嫌な思いをしたのに、それでも優衣を想う優しい晃。  「…だから、俺の気持ちを確かめたんだ? 優衣を1人にしなくて済む様に…」  晃の気持ちを全部聞いたところで、教室の扉が開いた。  扉の方に目をやると、
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!

426人が本棚に入れています
本棚に追加