交差点。

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 「物分りいい子ぶってないで、最初からそうやって俺に当たれよ。ケンカさえもしてくれないから、関係修復の術すらなかったじゃん」  俺の胸をたたき続ける優衣の手を握って止める。  「そんなの筋が通ってないじゃん!!  理不尽じゃん!!」  「筋なんか通ってなくていいよ!! 理不尽でもいいんだよ!! 優衣の気が済むなら、そんなのどうだっていいんだよ!! …ゴメン、優衣。助けなくてゴメン。次に優衣に何かあった時は、必ず助けるから。だから、その時は俺の事を呼んで。優衣の電話が無言だったとしても、絶対切らないから。見つけ出すまで切らないから。いつでも、何をしてても助けに行くから。俺が、優衣を助けたいから」  優衣の手を握る俺の手の上に、優衣の涙が垂れ堕ちた。  「…本当かよ」  優衣が俺の手を握り返した。  「本当だよ。約束する」  だってもう、後悔したくない。
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