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「…やだ?」
「…彼氏になる人が、自分の姉と関係を持ってたとか…気持ち悪い」
『気持ち悪い』という優衣の過激な言葉は、正直傷付く。
でも、優衣の本心なんだと思う。
それに、優衣の言い分は分かる。分かるけど…。
「過去は塗り替えられないから、今更どうにも出来ないし、俺は塗り替えるつもりもない。だって、優奈さんとの事は後悔なんかしてないし、したくもない。
だけど、優衣が『嫌だ』って言うなら、謝る。ゴメン。俺、理不尽な理由でも、筋が通ってなくても、優衣の気が済むんだったら、何回でも謝るって言ったっしょ」
『ゴメン』と優衣に何度も頭を下げるも、
「悪いと思ってないんでしょ。そんな謝罪、口先だけじゃん。気持ち入ってないじゃん。悪い事してないんだから、謝らなくていい。そんな『ゴメン』はいらない!!」
優衣は聞き入れてくれなかった。
それがもどかしくて、
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