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「…本当に大丈夫?」
「本当に大丈夫!!」
不安まみれの優衣の手を引き、丁度優衣の家がある階で止まったエレベーターを降りた。
優衣の家のドアの前で一旦立ち止まる。
学校で結構長い時間優衣と話し合っていた為、下校するのが遅かったから、きっともう優衣のお母さんは帰って来ていて、夕食の支度をしているだろう。もしかすると、優衣のお父さんもいるかもしれない。
別に結婚するわけじゃない。『お嬢さんを下さい』的な挨拶ではない。が、そこはかとなく迸る緊張感。
覚悟を決めてチャイムを押そうとした時、
「待って!! …本当に今日言うの?」
優衣がチャイムを押しかけた俺の人差し指を握った。
「待たない。本当に今日言うの!!」
この緊張感を延期するのは、だいぶ厳しい。
優衣に握られた方と逆の人差し指で、勢い良くチャイムを押した。
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