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「はーい」
玄関のドアを開けたのは、優衣のお父さん。
「お帰り。優衣。…久しぶりだね、律くん。もうすぐ夕食出来るから、律くんも食べて行くかい?」
優衣の事故があった時、優奈さんと俺を唯一責めないでいてくれた優衣のお父さんは、優衣の隣に並ぶ俺を見て、一瞬驚いた様子を見せたけれど、優しく俺を迎え入れてくれた。
「いえ。多分、ウチのオカンももう俺の分までゴハン作ってくれていると思うので。
ちょっと聞いて欲しい話があって…。すぐ帰るので、少しだけあがらせてもらってもいいですか?」
優衣のお父さんに伺いをたてると、
「もちろんもちろん。あがってあがって。なになに、突然あらたまって」
『どうぞ、入って入って』と、優衣のお父さんは嫌がる事なく俺を中に招き入れた。
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