分かれ道。

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 彼氏と別れたばかりの優奈さんは、何だか毎日元気がない。  そんな優奈さんを励ましたくて、勉強を教える為に俺の部屋を訪ねて来る度に、バカみたいな事をして笑わせる様にしていた。  そんな俺に、優奈さんは少しずつ心を開いてくれるようになった。  暫くして、  『この前まで子どもだったのに、立派に高校生になっちゃって。身体とか、ガッチリしてきちゃって。すっかり男の人になっちゃったね、律くん』  と、優奈さんが俺に寄りかかってくれる様になった。  俺の肩に、優奈さんの頭が乗っている。  そっと頭を撫でると、優奈さんが俺を見上げて微笑んだ。  可愛くて、大好きで。自分の気持ちを止められなくて。  そのまま優奈さんにキスをすると、優奈さんが俺の首に腕をまわした。
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