426人が本棚に入れています
本棚に追加
/164ページ
優衣と一緒に靴を脱ぎ、3人でリビングに向かう。
リビングと繋がっているダイニングキッチンでは、優衣のお母さんが作り終わった料理をお皿に盛り付けていて、ダイニングテーブルでは、優奈さんが茶碗などを並べていた。
優衣のお母さんと、優奈さんの間に会話はない。
優衣の言っていた通り、殺伐としていた。
人の気配に気付いたのか、優衣のお母さんがキッチンから顔を出した。
「優衣、遅かったね。まだしっかり怪我治ってないんだから、寄り道しないで帰って来なさ…律くん。…どうしたの?」
喋っている途中で、まさかいると思っていなかっただろう俺を見つけては、分かり易く表情を曇らせる優衣のお母さん。
最初のコメントを投稿しよう!