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「言っておきますが、別れたい発信は俺からですからね。…まぁ、優衣の事、本当に好きだったから、未練が全くないって言ったらそうでもないんですけどね。でも、付き合ってるうちに、優衣の気持ちに気付いたあたりから、ちょっとずつ冷めていったから。
…優奈さんはどうなんですか? まだ律の事好きなんですか?」
「私さ、律くんと付き合ってる時に、律くんの気持ちに勘付いてたから、別れる前に何となく覚悟みたいなのは出来てたんだ。…でも、まだちょっと失恋引きずってる節は否めないよね」
俺の質問に、切ない顔をしながら笑って答える優奈さん。
何でか胸がぎゅっとなる。同じ様な体験をしたからだろうか。
「大丈夫ですか? 優奈さん、結構まじで律の事好きだったでしょ。…俺、ちょっと気になってた事が1コあるんですよね。病院に優衣のお見舞いに来た時、優奈さん、優衣に泣きながら律との事謝ってたじゃないですか。あれって…「うん。わざとだよ」
言い終わる前に優奈さんが返事を被せた。
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