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学校に着き、教室に入ると優衣は怪我の心配をされながら友達に囲まれていた。
優衣の隣には晃がいる。
何となく俺は、その輪には近寄れない。
なんで俺は優衣と晃と一緒のクラスなんだろう。
こんな風になるなら、別のクラスで良かったのに。
優衣を横目に見ながら自分の席に座る。
チャイムが鳴ると、優衣は晃に支えられながら自分の席についた。
『ひとりで移動出来るのに』なんて言いながら、頬を赤くする優衣にイライラする。
優衣が心配で、優衣に申し訳なくて、自分の恋愛は上手く行っていないのに、優衣はそんな俺などお構いなしに謳歌している様に見えたから。
優衣に嫌われたくなくて優奈さんと距離を置いていたけれど、優衣ともう前の様に戻れないのなら、俺も普通に恋愛をしても良いのかもしれない。
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