袋小路。

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 「お友達の家にお泊りとかしてればいいんだけどね。お姉ちゃんのお友達の連絡先知らないから、確認しようがない」  『はぁ』と優衣が小さい溜息を吐いた。と思ったら『ふわぁ』大きい口で欠伸をし出した。  スマホの画面で時間確認すると、AM2:00になっていた。そりゃ、眠いわな。  優衣の為に、目に入った近くの自販機で眠気覚ましのコーヒーを購入。  俺はブラック。苦いのが苦手な優衣には微糖。  「ホレ。」  買った微糖のコーヒーを優衣に手渡すと、  「ブラック一口ちょうだい。だめだ。白目剥きそうなくらいに眠い」  限界を感じているだろう優衣が、俺が口をつけたブラックコーヒーに手を伸ばした。  どうせ吐き出すくせに、と思いながらもブラックコーヒーを優衣に渡すと、優衣は、眠さの余り味覚がバカになっているのか、『味がしない』などと意味不明な事を言いながら、普通に飲みだした。  …コレはやばい。  寝落ちパターンだ。  腕に力の入らない眠った人間を、チャリの後ろに乗せて移動するのはかなり困難。  寝るな!! 優衣!!
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