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こんなに心配して探したのに、目の前の優奈さんはほろ酔い状態。
優奈さんが『探して欲しい』『心配して欲しい』と言ったわけではない。
俺たちが勝手に心配して探し回っていただけ。
優奈さんは悪くない。
酒で気分を紛らわせたかった気持ちも、分からなくもない。
なんで俺らは、こんなにもタイミングが悪いのだろう。
優衣の怒りが、少しだけ分かった気がする。
何も悪くない人に、腹が立つ。
「…心配した。ケンカしたままいなくなられたから。優衣だって、凄く心配してたんだ。事故とかに巻き込まれてたらどうしようって。もう、嫌なんだよ。知らない間に誰かが辛い思いをするのは」
酒が入っている優奈さんに、伝わるかどうかも分からない本心をぶつける。
俺も大概タイミングが悪い。
酔っている人に、真剣な話をしても仕方がないのに。
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