袋小路。

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 「ごめんね。私、軽率だったね。優衣からの『どこにいるの?』っていうLINEメッセージ、気付いててスルーした。頭冷やしたかったんだ。ちょっと、ほっといてほしくて…。だけど、そうだよね。あんな事故があった後に、連絡もつかない状態にするのは、無神経だったよね」  優奈さんは、酒を飲んでいても完全に酔っ払いではなかった様だ。  俺の気持ちは、優奈さんに届いた。  「無事で良かった」  優奈さんに笑いかけた瞬間、突然肩に重みがのしかかかった。  優奈さんが見つかって安心したのか、眠気MAXだった優衣が、最早気絶に近い感じで眠り込んでしまった。
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