行き止まり。

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 「何やってるの、律。早く戻りなよ。試合中でしょうが」  何とも冷たい優衣。  ゴール決めたんだから、少しくらい褒めてくれても良いだろうに。  「ちゃんと見てた? 1点入れたよ、俺」  「うん。しっかり見てたから知ってるって。てか、早く戻りなって!!」  遂に追い払うかの様に『シッシッ』と手を動かし始めた優衣。  …何だよ、優衣。  「優衣の声が聞こえたから。優衣が『決めて』って言ったから。…なのに何だよ。もっと褒めてくれてもいいだろうが!!」  晃しか応援してないと思ってた優衣が俺の名前を呼ぶから、踏ん張ってゴール決めて、こうして優衣の所まで来てしまったじゃないか。
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