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「…やれるもんならやってみろ」
困り果てた優衣が、俺に吐き捨てた。
「やってやる」
優衣に言い返してコートへ走る。
あと2点、絶対に取る。
あと2点取れば、優衣と幼なじみに戻れる。
懸命に走った。
夢中でボールを追いかけた。
結果、見事俺のチームは優勝した。
1対0。
得点は、俺が最初に決めたゴールのみだった。
あと2点どころか、1点も取れなかった。
優衣と、幼なじみに戻れない。
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