10年

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明くる日 「先輩!途中でどこにいったんですか。大変だったんですよ」 後輩の説明によれば俺と未来(みく)が帰ったあと婦長が俺の後輩に絡みだし、あげく盛大にリバースしたそうだ。 「悪い、気分が悪くなったから先に帰ったんだ」 「あとで店の弁償分も割り勘でお願いしますよ」 「まじかよ」 最悪の合コンだ。 やはり彼女など作るべきではないのか。 「それより、一緒に帰った子とはどうなったんですか」 「一緒に帰った?」 「またまた!かわいい看護士と帰ったそうじゃないですか」 「あの子か」 俺はただ介抱してもらったと話し、連絡先を交換したことは黙っていた。 「じゃあまたセッティングしますんで」 「いや、しばらく合コンは遠慮するは」 「またまた~」 後輩はにやけた面(つら)で自分の席に戻っていった。 それから数週間が立ち、俺はすっかり未来(みく)と連絡先を交換したことを忘れていた。
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