#001 終わりのはじまり

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そんな気分でも、虹は手が届きそうな程近くにあるように見えて… ちょっと先、ほんのちょっと先。 走っていけばふもとに辿りつきそうな気になってくる。 気が付けばもうたまらず、私は走り出していた。 もう少し。 もう少し。 だって虹はあんなに目の前にあるんだから。 追いかけても逃げられているように、いつまで経っても私と虹の距離は縮まらなくて、今思うとムキになっていたんだろう。 走って、走って、走って。 ふと、虹の先っぽが見えた気がしたの。 見つけた。 虹のふもとを見つけたよ!
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