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漸くたどり着いた虹のふもとには大きな穴が開いていた。
宝物が欲しいんじゃない。
でも、その暗闇の先に何があるのか気になって、私はその大穴を覗き込んだ。
「あ、」
手をついていた地面が、雨でゆるくなっていて…
バランスを崩した私はうっかりその穴に落ちてしまった。
落ちながら、まるでアリスみたいだなんて…少し楽しい気持ちになった。
ただ、辿り着いた先が、
不思議の国でも、鏡の国でもなかっただけで。
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