#001 終わりのはじまり

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とか。 そんな事を思っていたって言える訳もないんだけど…。 初日からそんなんで、私と同じ日にパートに入った人は半日経たないうちに辞めてしまった。 日が経って仕事を覚えれば怒られずに済むかと思っていたけれど、それは間違っていて、日数が重なるごとにおばさんたちのそれは、イジメや嫌がらせとしてどんどん酷くなっていった。 判らないところは聞けと言われ、聞けばそんな事も知らないのかと怒鳴られ、教えてもらえない。 一週間経った頃には、ラインの全員に無視されるようになってしまった。 口も聞いてくれないのに、怒る時だけは私を指定して怒るのは何なんだろう。 出来ないじゃない、知らないんじゃなくて… 聞いても答えてくれないからいつまでたっても判らないだけなのに。 それを見かねて、度々社員の人が私に色々と教えてくれていた。 けれど、おばさんたちはそれも気に食わなくて、余計に私への嫌がらせは大きくなっていった。 パートの中でも、比較的高齢の優しいおばあちゃんがこっそりと教えてくれた。 “いつもああなのよ。 あなたが出来ない訳じゃないの。 あの人たち、必ず新しく入ってきた若い子をターゲットにして、なんでもかんでも難癖つけるようにしていじめるから、皆一日ともたずにやめていっちゃうのよ”
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